新年始めの撮影は神割崎にてオリオン座撮影
前回書いた次回予告なんかガン無視するぜ!!と神割崎へ飛び出していったglasnsci。番宣しておきながらその約束を反故にした彼を待ち受ける運命や如何に……。
寸劇17号
ぐらすのすち1「先生、年末年始僕が仙台に帰ったら星を撮りに行きましょう」
コモンのnagahiro先生「フムン。結構。そのときは我らがむくつけき同志E.K.とNを連行するように」
という話を気が早いことに11月程度から打診していたワタクシ。
運の良いことに12月25日は新月。翌日の26日(金)に写真を取りに行こうとやる気に満ち溢れるワタクシは、晴れる確証もないというのに11月末に有給申請を出しておりました。しかしながら、25日に知ったのですが、nagahiro先生は25日は天文部の所要で東京に2。翌26日からはご実家に規制、という情報が。これはどうしたものか。うーむ3。と、なやんではいたものの、結局は12月26日はあまりGPVの天候も良くなく、撮影に行くことは諦めたのでありました。年末は暴風警報が発令されるほど風が強かったり、雲が多かったりして撮影に向く日はありませんでした。ナムサン!!
さて、件のnagahiro先生から打診が来たのは12月31日。暮れも真っ只中。
「1月1日は少し風が強いけど、神割崎で撮影しませうか」
「はい、閣下。光栄であります」
「月没が21:30ころだから1時間ほど前には到着しておきたいかな」
「合点承知の助」
神割崎が異様(撮影開始までのゴタゴタそのいち)
神割崎は、平成の大合併で南三陸町として発足した旧本吉郡志津川町にあります4。仙台方面からだと、成瀬奥松島ICから三陸自動車河北ICからおおよそ40分から50分程度で到着します。高速道路を降りてからは信号も少なく、カーブも少ない快走路が続くため、スピードの出しすぎには注意が必要です。あまり飛ばすとおまわりさんに職質される前に、交通裁判所に行くことになってしまいます。
当日は17:00前に出発。走り始めてからふと、拙宅の車についているナビの到着予想時刻を見て
「22:00……!?」
と焦りに焦りまくったワタクシ。該ナビの到着予想時刻は当てにならないことをすっかり忘れておりまして「ヤバい、間に合わない」と焦りまくり、あわてて高速道路に飛び乗ります。ところがどっこい、やたらと予想時刻が遅く計算されているため、実際に到着したのは19:20。集合時刻の一時間以上も前です。また、焦っていたワタクシは、河北ICをでてからすぐにあったコンビニ・ガソリンスタンド(道の駅に併設されています)を見送ります。
「まあこれからだいたい30kmも走ることになってるし、途中にコンビニとガソリンスタンドくらいあるだろ!!(オプティミスト)」
ところがぎっちょん。実際は河北ICすぐのガソリンスタンド・コンビニを通り過ぎると、もう神割崎までは補給可能施設がないのです。一応は個人商店・個人経営のガソリンスタンドはちらほらとありますが、多分17時ころには閉まってしまうのでしょう。ワタクシが検索したころはすでに軒並み閉店でした。神割崎の駐車場にいざ到着したものの、エサもないので河北ICまでとんぼ返り。ついでにガソリンを入れて戻る途中でnagahiro先生から「ついたよ」という連絡。程なくしてワタクシも到着です。やっぱり一事が万事準備が大事ですね。次回はしっかり補給所を確認してから行くことにしましょう。
機会が異様(撮影開始までのゴタゴタそのに)
今回の神割崎遠征の主目的は、会社のパイセン(Mさん)から譲ってもらったタカハシの入門用屈折望遠鏡、FC-76のファーストライトです。
話は遡ること3週間前。会社の星のパイセン(Nさん)が転職に伴って退職されるということで、弊社では送別会を催していました。その最中に「いや~Nさんがいなくなったら僕は誰に習ったらいいんですか~!」と酔っ払いのごとく(実際酔ってましたけど)絡んでいたところ、別なパイセンMさんが「なに、俺も星撮ってたよ」という見事な導入からアレヤコレヤを経て望遠鏡を譲っていただけることになったのでした。
FC-76は焦点距離は600 mm、口径が76 mm (f = 1:7.9)の比較的軽量な屈折式の望遠鏡です。FC-76D5レデューサーをかませると焦点距離が約x0.73されるため、438 mm (f = 1:5.8)となります。またイメージサークルは小さくなってΦ36 mmとフルサイズの対辺長44 mmはカバーしないものの良好な結像を得られる……らしい。マルチフラットナーではx1.04倍なので焦点距離は624 mm(f = 1:8.2)になります。
ワタクシには兄が一人いて、彼からホントはSIGMA fpを借りて撮影に行こうかと思っていた6のですが、家を出てくるときに見事に忘れました。そのため、FC-76は先生のEOS 60D? 6D?で撮影することに。作品は天文はかせ序二段の更新を待ちましょう。
神割崎の釣果
さて、長々とどうでも良い話を書いてきましたが、今回はEOS 5D Mark IVとCarl Zeiss APO Sonnar 135mm F2での撮影です。撮影対象は前回SIGMAの70-200 mmで構図を大失敗した、魔女の横顔からバーナードループまでです。
フラットを撮り忘れたので、画像処理でどうにかした写真をとりあえず掲載
ノーマル機でもこれだけ映るんだなあ。とちょっと感心しつつ、だいぶ画像が荒い7ので、再掲予定。
全く関係ないですけど
メシエ天体&NGC天体カタログ買いました。
これで帰りの新幹線は退屈しないぞ pic.twitter.com/qirp0uc45q
— ぐらすのすち (@GLASnSCI) 2020年1月4日
-
なぜか天文写真界隈ではハンドルネームがひらがなの人が多い。僕もそれに習ってTwitterのHNをひらがなに変えました。↩
-
↩ポスターセッションの前に、講演会があります。蓋を開けて見たら、ノーベル賞学者の講演でびっくり。最前列に座りました pic.twitter.com/jEfuGp8okn
— nagahiro (@pochomskii) 2019年12月26日 -
いつ撮りに行くかを全く確認せずに勝手に会社をずる休みするほうが悪いのであります。どう考えても。↩
-
合併してから区域名がいまいちピンとこないようになったので未だに旧町名が併記されているとわかりやすいと感じている旧石器時代の人間なのです、ワタクシは。↩
-
FC-76の後継機種。レデューサー、マルチフラットナーは互換性がある。↩
-
貸してっていう話は通していたんだけれども、出発するときのゴタゴタで見事にブツを借りてくることを忘れてしまった。写真部にいた頃のT先生も忘れ物が多かったけれど、やはりこういうことは似るものなのだろうか。↩